大学院に行くかどうか迷っている人へ。
理系大学院生の私が大学院に進むメリットとデメリットをお話します。
ちなみに修士課程を修了して卒業、民間企業に就職予定です。
こちらの記事を読めば、こんな悩みを解決できるはずです!
- 大学院に進むかどうか迷っている
- 大学院のイメージが沸かない
- 理系は大学院に進まないと就職先がない?
それではスタートです!
大学院進学のメリット
私が考えるメリット一覧はこちら。
- 就活が楽に終わる・推薦で選び放題
- 専門分野を高められる
- 研究室によっては教授からビシビシ鍛えられる
- 単純に「考える」力が身につく
- 論文が出せる=自己肯定感の向上
就活が楽に終わる・推薦で選び放題
これは容易に想像つくかもしれません。
私自身、理系の中で就職先がないのではと言われる生命系を専門としているのですが、
推薦募集の話は50を超えるほどに来ていました。すごいですよね。
どこも名前を知っているような有名企業ばかりでした。
実際に研究室の先輩は学校推薦を使って就職していきました!
加えて学んでいる専門分野が仕事に直結しやすいものであればあるほど、就活は容易です。
ただでさえ理系は文系に比べて少ないのに、特定の専門分野を学んでいるとなればもっと少なくなります。
倍率が落ちるということです。文系就職で倍率の高い出版社や広告会社などは倍率が100を超えるみたいですし、それ比べたら恐らく倍率が1桁台になるはずなので内定をもらいやすいです。
修士まで出ていれば専門分野を深めた人物として見てくれるので、就活は楽に終わります。
専門分野を高められる
これは言うまでもないですね。将来やりたいことがある人は大学院で技術を磨いたり、知識を身に着けることが出来ます。
学部で卒業してしまうと、研究室に1年間~2年間ほどしか在籍できないため、自分の実績を残せずに卒業を迎えることが多いです。
しかし大学院に進学すれば最低2年間はどっぷりと研究できるため、専門分野を高められますし実績も残すことが出来ます。
研究室によっては教授からビシビシ鍛えられる
私の研究室の先生はそこまで厳しい先生ではないので、ビシビシ鍛えられている感覚はないのですが笑、大学院入学時よりも成長しているなと感じることがあります。
例えば実験結果から考察をするときにディスカッションをするとき。以前までは先生がいうことをうんうん聞いているだけでした。それが今は自分である程度考察して、先生に意見を聞きに行くのでより深いディスカッションができるようになりました。
また、自分で論文を探して読むようになったので、先生が知らないような知識をディスカッションに持ち込んで、自分の次の実験に活かすということもできるようになりました。
単純に「考える」力が身につく
前項と少し被るかもしれませんが、「考える」力が身に付きます。
私の研究室のゼミでは毎回1人が論文紹介を行います。自分で選んできた論文を研究室に所属する人全員の前で論文の内容を説明します。
そして必ず「質疑応答」の時間に質問することが求められています。1人1回は必ずです。
最初は発表内容が分からずに、質問しなければならないプレッシャーに押しつぶされそうでした。
しかし今では発表内容を理解できるレベルにまで到達することができ、本質に迫るような質問もできるようになりました。
最初の頃は「○○がよくわかりませんでした。もう一度説明してほしい」といった質問ばかりをしていたのですが、
今では「○○という意味だとおっしゃっていたと思いますが、私は○○だと考えているのですがいかがですか」など、自分の考えを踏まえて質問できるようになりました。
論文が出せる=自己肯定感の向上
これです。学部生で論文を出せる人もいますが、ごくわずかです。大学院に進んだ方が論文を出せる確率が上がります。
論文というとなんか敷居が高いように感じますが、実験結果と考察を載せたレポートのようなものです。
学部生時代の実験で毎回レポートを書いていたものの延長バージョンだと認識しています。(軽いっ!と感じた方はごめんなさい)
論文をファーストオーサー(第一著者)で出したのがですが、自分の名前が載っている論文が世の中に出ているという事実に、実験頑張って良かった。。。!と心から感動しました。
周りの学生を見ると、みんな優秀でして自分の能力のなさに自信を無くすことが多かったのですが、論文を出したことによって自分はまだできる!と自信がつきました。
先生からもお褒めの言葉を頂いたので、自分の可能性に諦めずに生きていくことができそうです(今のところは、、、ですが)
大学院進学のデメリット
と、ここまで大学院進学のメリットを述べてきましたが、もちろんデメリットもあります。
それはこちら。
- 卒業が遅くなる
- 学費が余計にかかる
- 研究がうまくいくとは限らない
- 指導教官ガチャである
- 文系就職をしようと考えている場合、研究室との両立が難しくなる可能性がある
卒業が遅くなる
学部卒業した人と修士では2年間、博士だと最低でも5年間は社会に出るのが遅くなります。
私達が大学に残って研究をしている中で、学部卒業生はビジネスの世界でめりめりと成長していきます。
大学院をぶらぶらと過ごしてしまうと、その若い時代の貴重な2年間をドブに捨てることになり、早くから社会に出ていた人と圧倒的な差が生じることになります。
また、卒業が遅くなることによって生涯賃金が学部卒業生よりも減ります。確実に。。
学費が余計にかかる
学費が最低でも2年間分は余計に増えることになります。
国立でも100万を超えることから、経済的に厳しい人はかなり厳しいな..となる人もいるはずです。
ただ、大学院生向けの奨学金や授業料免除制度なども存在するので、このデメリットは家庭によっては解消される可能性があります。
私自身、経済的に裕福な家庭ではなかったので、授業料全額免除となり大学院にはタダで行くことができました。最高です。
研究がうまくいくとは限らない
研究する期間が増えることによって、自分の研究実績を残せる可能性が増えるのは事実です。
ただ、研究は運の要素もあり真面目に研究していても結果がでないことも多々あります。
先生から与えられたテーマが外れ、、ということもあるのでどうしようもないですが。
このデメリットの回避方法はテーマを2つ持ち、片方が失敗したとしてももう片方で結果を残すという道を取る事です。
リスクを分散するのです。私はメインのテーマでうまく結果が出てないのですが、副テーマ?的なもので結果が出たので無事に論文にすることができました。
指導教官ガチャである
ぶっちゃけ指導教官ガチャです。私の研究室の先生は思いっきりに優しいので、コアタイムあるようでないです。そのため、実に自由に研究をすることができ快適の日々。
もちろん、研究をサボっている人には厳しい一面も見せる先生ですが、真面目に研究している人には熱心に指導してくださいます。時々褒めてもくれるので、研究へのモチベーションも失うことなく集中できてる状況です。
一方で先生によっては、毎日9時~18時までがコアタイムで、必ず毎日来なくちゃいけないとか、パワハラ、アカハラ(アカデミックハラスメント)など、暴言を飛ばす先生もいます。
毎日ビクビクしながら学校に行くのは嫌ですよね。何のためにお金払って勉強しに来ているのかと嘆きたくなりますよね。
入ってみないとわからない研究室だからこそ、正直ガチャです。
いわゆるブラック研究室を回避するためには、そこの研究室にいる学生に話を聞くことをお勧めします。先生に聞くのではなく、学生に聞いた方が事実を聞けることがあるからです。
文系就職をしようと考えている場合、研究室との両立が難しくなる可能性がある
理系院生の就職は推薦等で比較的簡単に内定をもらうことができるのですが、道を変えようとするとかなり大変です。
特に文系就職。商社や広告、メディア、出版、金融など文系就職を考えている場合は、文系学部生と戦わなければならないので、めちゃくちゃ大変です。
週5で研究室行っている人間と、文系学部生のどちらが就活に全力をだせるのかという時間の話になります。
専門知識を一切必要としない文系就職では、もちろん理系院生の論理的思考力等は評価されるものの、あちらからすれば「なぜ理系の大学院まで出てウチにくるのか?」「年齢的に学部生より+2歳」とマイナス面も持ち合わせます。
また新卒就活の世界は就活テクニックがかなり重要です。エントリーシートをどう書くべきか、面接で何をどう言えばいいのかなど、ポテンシャルだけではなく小手先のテクニックで評価がされる世界です。
面接練習やGD練習を100回以上こなす文系学部生が続出する中、理系院生にそんな時間はありません。
彼らと戦う厳しさを私も身をもって体験しました。。実は私も文系就職をしていました。
ただ、、、全滅でした。面接官から向けられた厳しい目、忘れられません。理系院生という強みを活かしきれず、敗北。
このように文系就職を考えているのなら、ある程度研究を犠牲にして就活をする必要に迫られることになります。
まとめ
今回は大学院進学のメリットとデメリットをお話してきました。まとめるとこちらです。
メリット
就活が楽に終わる
推薦で選び放題専門分野を高められる
研究室によっては教授からビシビシ鍛えられる
単純に「考える」力が身につく
論文が出せる=自己肯定感の向上
デメリット
卒業が遅くなる
学費が余計にかかる
研究がうまくいくとは限らない
指導教官ガチャである
文系就職をしようと考えている場合、研究室との両立が難しくなる可能性がある
大学院に進学しようか迷っている人は是非、メリットとデメリットを考慮して考えてみてください!